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ビットコインのSegWit使用率が7%超え、ノードは3ヶ月で30%以上増加

ビットコインコアのノードがわずか3ヶ月で30%以上もの増加。


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ビットコインのSegWit使用率が7%超え、ノードは3ヶ月で30%以上増加
SegWit使用率が7%以上となる。(Jason Benjamin)

SegWitのトランザクション割合が7%以上となる

2017年8月24日にアクティベートされたスケーラビリティ問題の解消を行うビットコイン(Bitcoin)のSegWit(Segregated Witness)であるが、2017/10/5現在のSegWitを用いたトランザクション割合は7%ほどとなっている。

このデータが表すように、SegWitからもたらされる恩恵を享受しているユーザーは徐々に多くなってきているようだ。

ビットコインのノード情報等を公開しているCoin Danceのデータによると、ビットコインのノードは2015年末から2017年2月までほとんど変動は無かった。

2017年2月からは小規模のノード数上昇を記録していたが、7月から9月末にかけて更に大きくノード数が上昇している。

2月のノード数増加までは4500ノード前後をキープしていたが、2月以降は5000ノードを突破して3月には5700ノードまで上昇、7月には若干の低下により5300ノード程度となったが記事投稿時には6965ノードとなっていることから、わずか3ヶ月ほどで30%以上もの増加となった。

SegWitの採用にはマイナーによる投票が必要になっていたことから、短期間のノード数増加はSegWitが関連していると考えられる。

(本文前に)簡単な3行まとめ

  • ビットコインネットワークにおけるSegWitのトランザクションが7%を超える。
  • ビットコインコア内のノードは3ヶ月で30%もの増加。
  • 短期間のノード数増加はSegWit採用時の投票が関連していると考えられる。

混乱するビットコインネットワーク

SegWitの使用率。(<a href="http://segwit.party/charts/" target="_blank">SegWit Charts</a>)
SegWitの使用率。(SegWit Charts)

SegWit採用によってビットコインはより快適なシステムへと進化することとなるが、11月にはSegWit2xによるハードフォークの可能性があり、ビットコインだけでなく暗号通貨全体への大きな影響が推測される。

以前ビットコインネットワークに大きな影響をもたらしたものには、2017年8月1日にビットコインコアからハードフォークすることで発生したビットコインキャッシュ(BCH – BitcoinCash)が挙げられる。

この騒動では、複数の取引所が分裂による取引履歴の消失やその他混乱を避けるために一時的にビットコインの入出金停止を行っていた。

また、ハードフォークからしばらくした後、24時間の取引高でビットコインキャッシュがビットコインの取引高を上回るなど、ビットコインキャッシュは暗号通貨マーケットで多大な影響を与えた。

SegWit2xもハードフォークを伴うことから、同様のことが考えられるが、BitpayやShapeshift、Rootstockなどの名の知れた企業が推進していることや、ビットコインに大きく関与しているRoger Ver氏もまたSegWit2xの成立に意欲的であり、また、中国の大手マイニングファームであるBitmainの創始者のJihan Wu氏も推進を否定していないことから、ビットコインキャッシュ時と同等もしくはそれ以上の大きな影響があると予想される。

中国での暗号通貨の規制が強まっている点もあり、暗号通貨界隈では今もなお混乱が続いている。

SegWitとは

SegWit(セグウィット)とはShaolin Fry氏が提唱したSegregated Witness(分離署名)を意味する、ビットコインのスケーラビリティ(拡張性)問題に対処するために生み出されたプロトコルである。

SegWitはビットコインシステムの改善案を意味するBIP(Bitcoin Improvement Proposals)の141に記載されており、2015年12月21日に案が作成された。

その後2017年8月9日にロックイン(導入成立)、同年8月24日にアクティベート(実行)となった。

SegWit以前のビットコインはブロックチェーンのブロックサイズが小さい(1MB)ために、取引量が大幅に増加することでネットワークが処理しきれずに遅延が発生する。

単純に考えるとブロックサイズを拡張すればその問題は解決されるが、その場合にはビットコインネットワークすべてのブロックを変更しなければならないため、ネットワークの分岐を意味するハードフォーク(Hard Fork)が必要となってしまう。

しかし、SegWitは電子署名の情報を分離することで取引時のサイズを軽量化させ、ブロックサイズの拡張無しにスケーラビリティ問題に対処出来る。

SegWitによる変更はネットワーク互換性のあるソフトフォーク(Soft Fork)であるため、現在のネットワークをそのまま使用することが可能となる。

他にもSegWitはASIC Boostと呼ばれるビットコインのシステム仕様を用いた(バグ)マイニングを防ぎ、トランザクション・マリアビリティ(ransaction Malleability)という送信時のトランザクションIDと実際に届いたトランザクションIDが別IDになってしまうバグを解消する。

加えて、ライトニングネットワーク(Lightning Network)という技術を併用することで大幅に処理能力を向上させることが出来る。

なお、SegWitによる利益(https://bitcoincore.org/en/2016/01/26/segwit-benefits/)およびコスト(https://bitcoincore.org/en/2016/10/28/segwit-costs/)はビットコインコアの公式にて説明されている。

SegWit2xとは

SegWit2xは現行のSegWitの機能に加えて、ブロックサイズを1MBから2MBに変更したプロトコルである。

ブロックサイズを拡張し、なおかつSegWitの効果で更にネットワーク遅延は解消されるが、ブロックサイズの変更が必要となるためにハードフォークは必須となってしまう。

現在のSegWitはBIP91のアクティベート後にBIP141が実行された。

SegWitの採用には閾値95%による投票率が必要となるBIP9、ユーザー主導のアクティベートを意味するUASF(User Activated Soft Fork)による採用を目的としたBIP148およびBIP149、そして最終的に採用されたBIP91と、複数のBIPが使用候補となっていた。

ただ、このBIP91にはSegWit2xと大きな関係がある。

BIP91とSegWit2xとの間には技術的な関連は無いものの、2017年5月23日にニューヨークで行われた協定によって、BIP91が採用された場合にはビットコインのブロックサイズを1MBから2MBに引き上げを行うという合意がなされた。

協定では『bit4のシグナルを用い、80%の閾値によってSegWitを有効にする』『6ヶ月以内に2MBのハードフォークを有効にする』と提唱した。

この協定にはビットコインのマイニングファームや暗号通貨取引所(日本のbitFlyerも関与)等が関連しているが、ビットコインコアの開発者らはSegWit2xについてリスクが高いと否定的である。

また、SegWit2x推進派はbtc1というビットコインコアとは異なる種類のソフトウェアも作成しているが、ビットコインコアの開発者らはクライアントとbtc1との接続を強制的に切断し、ノードを明確にする仕様変更を行っている。

<a href="https://coin.dance/" target="_blank">CoinDance</a>によるビットコインネットワークのノード一覧。
CoinDanceによるビットコインネットワークのノード一覧。

2017/10/5現在、CoinDanceによる各種ノード詳細では、ビットコインコアのノードは6965、btc1のノードはわずか211である。

全ビットコインネットワークのノード数は9332であることから、ビットコインコアのネットワークがその他全てを圧倒している。

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